Category: 訪問介護

定期巡回随時対応型訪問介護という仕事もある

介護士の仕事の中で、定期巡回随時対応型訪問介護という業種がある。定期巡回随時対応型訪問介護は、在宅介護サービスのうちの1つだ。名前に訪問介護と入っているが、通常の訪問介護の仕事とは少し違う。定期巡回随時対応型訪問介護は、その名の通り自宅に介護士が定期的に巡回することで、随時対応とは、巡回予定以外の突発的な問題が起きたときに、オンコールで介護士を呼ぶことができる制度だ。

一般的な訪問介護を一月に何度も呼ぶと、要介護4の方でも利用限度額を超えてしまう。しかし定期巡回随時対応型では1ヶ月間丸め料金のため、何度利用しても限度額を超えることはない。他の在宅介護サービスを利用するのに点数の兼ね合いで制限が出てくるが、自宅での生活を成り立たせるために定期巡回は有効だ。一人暮らしで服薬が出来ない方、トイレへの移動が出来ずに困っている方、寝たきりでおむつ交換を頻回に必要としている方など、介護度に関係なくニーズがある。

通常の訪問介護との違いは、滞在時間にもある。定期巡回随時対応型では、一回の訪問を10分から20分程度に抑え、たくさんの利用者をまわる。訪問介護のように、食事を一緒に作ったあとに掃除も行うような時間の使い方は出来ないので、注意が必要だ。一回の滞在時間を短くはしているが、全身清拭や食事介助などの必要な時間は確保される。通常の訪問介護よりもさらにスムーズな介護が求められるだろう。介護士としてのスキルを高めたい方や一人ひとりに寄り添った介護がしたい方にオススメの仕事だ。ただし24時間対応のサービスであるため夜勤がある。そこは注意しなければならないだろう。

多岐に渡る介護士の仕事

介護士の仕事とひと口に言っても、仕事内容や働き方には多様性がある。働く場所については、介護施設や医療機関内で働く、介護が必要な人の家を訪問して働くという2つのケースに大別できる。

介護施設や医療機関内で働く介護士は、施設の入所者、ないしデイサービスやショートステイを利用して施設を訪れる人の世話をする。日常生活の動作を自分ひとりでこなすのが難しいサービス利用者に対して、食事介助や着替えの介助、入浴介助といった身体介護をするのが介護士の役割だ。排泄介助や歯磨きなどの口腔ケアも、サービス利用者の健康を維持する上で大切な仕事である。

また施設内で働く介護士の場合、デイサービスのレクリエーションを指導する仕事もある。歌を歌ったり、体操をしたり、小物を作ったり、と様々なレクリエーションがあるため、臨機応変に対応できる力が求められる。講師を招いて行うレクリエーションでは、アシスタント的な役割を求められることもある。

訪問介護の介護士の場合は、施設内で働く介護士とは仕事内容がやや異なる。訪問介護事業所のケアマネージャーが作成したケアプランに基づいて、個々の利用者の自宅を訪れて、必要な介護サービスを提供するのが訪問介護士の仕事だ。食事介助や着替えの介助、入浴介助といった身体介護以外に、食事を作ったり、洗濯をしたり、といった家事代行を担うこともある。また、サービスの利用者のなかには、外出が難しい人もいるため、必要な食料品や日用品の買い物に行く買い物代行も、訪問介護士の大切な仕事のひとつだ。